第69回臨時総会・平成14年度会員研修会 市町村土地改良担当課長・土地改良区事務局長等会議 土地改良施設めぐり「親水in小山」 農業集落排水施設管理技術研修会 |
水の作文コンクール表彰式・水源地ミュージカル「リバーヘッド」 平成14年8月主要行事報告 表紙写真説明 |
「第69回臨時総会・平成14年度会員研修会を開催 |
本会の第69回臨時総会は、去る8月27日、塩谷郡藤原町において、会員339名(内委任出席6名、書面による出席186名)の出席のもとで開催した。
総会は、後藤伊位副会長の開会宣言に始まり、渡辺文雄会長が主催者挨拶を述べた後、栃木県知事代理の青柿晃坪農務部技監より祝辞をいただき、野澤章浤農地計画課長、渡辺和夫農村振興室長補佐、各農業振興事務所農村振興部長等出席いただいた来賓の紹介が行われた。
議事は、黒川博夫家中南部土地改良区理事長を議長に選任して進められ、平成13年度事業報告、同一般会計の決算、同財産目録についての3議案が原案どおり承認された。なお、大平西部土地改良区の富田昌宏理事長から「土地改良区の組織及び財政基盤の強化のためには、統合整備の推進が不可欠である思うが、連合会としての対応はどうか。」という質問が提出され、沼部和弘専務理事が現在の推進体制と連合会独自の支援措置を説明し、「県と連携して積極的に推進して参りたい。」と述べた。さらに、第4号議案の役員の補欠選任では、藤田忠義二宮町長と秋元 平氏家町長が理事に選任されて議事は滞りなく終了、大久保寿夫副会長の閉会の言葉で総会の幕を閉じた。
引き続き開催した平成14年度会員研修会では、初めに鈴木弘之本会参事が「21世紀土地改良区創造運動」について主旨を説明し、推進啓蒙用ビデオ「水と土と住民をつなぐ明日の農業」を上映した後、土地改良区の愛称選定の経緯と今後の予定、本県における愛称アンケート結果等を説明した。
続いて、参議院議員の佐藤昭郎先生が「水と土と人ネットワーク」と題して講演され、国会報告や当面の農政課題、農業農村整備の課題、国・地方の政策決定システムの変革期等を説明された。
市町村土地改良担当課長・土地改良区事務局長等会議 21創造運動地方キャラバン |
去る8月1日、塩谷郡藤原町において平成14年度市町村土地改良担当課長・土地改良区事務局長等会議を開催した。
会議には、来賓に田島明彦関東農政局整備部次長、青柿晃坪栃木県農務部技監、野澤章浤同農地計画課長、殿村聖二同農地整備課長等を迎え、会員市町村の担当課長並びに土地改良区の事務局長等114名の出席を得て開催した。
会議は、沼部和弘本会専務理事の開会挨拶に続いて、来賓を代表して青柿技監から挨拶をいただいた後、研修会に入り、初めに「今後の農業農村整備事業について」と題して、田島農政局整備部次長が農業の多面的機能の内容を講演、松谷孝史同設計課技術審査官が「環境との調和に配慮した事業実施」、「発注者支援」、「農業農村整備事業の直営施工」、「徹底した工程管理」について詳しく説明された。続いて、「本県の農業農村整備事業について」と題して、青柿技監が「首都圏農業推進計画21に基づく農業農村整備計画の概要」、「土地改良区統合整備の推進状況」などを講演された。
さらには、「21世紀土地改良区創造運動について」と題して、大橋巧全国土地改良事業団体連合会土地改良研究所長が地方キャラバンの一環として、運動の必要性や展開方向、土地改良区の愛称の決定方法などを説明され、意見交換を行った。
協議事項では、鈴木弘之本会参事が本会の概要を説明した後、沼部専務理事が平成15年度県農林施策等建議要望事項について説明し、意見、要望、質疑応答の時間を設けて閉会した。
土地改良施設めぐり「親水in小山」 栃木県地球人会議 |
食料・環境・ふるさとを考える栃木県地球人会議は、去る8月24日、土地改良施設めぐりを実施し、大沼親水公園や与良川排水機場等を見学した。
当日は、午前9時に宇都宮市の栃木県土地改良会館に栃木県地球人会議の会員とその家族46名が集合し、バスに乗車して栃木県土地改良会館を出発した。
初めに、小山市羽川地内にある大沼親水公園に到着。栃木県下都賀農業振興事務所の大久保幸雄農村振興部長から、大沼の歴史と県営水環境整備事業並びに地域用水機能増進事業の説明を受けた後、沼の周囲を散策しながら施設を見学した。折しも、地域住民による魚釣り大会が開催されており、家族連れなどが楽しく遊んでいた。
続いて、下都賀郡大平町大字真弓地内で休耕田を利用してホテイアオイを栽培している臼井春一氏を訪ね、栽培を始めた動機や花の性質、栽培の苦労話などを聞きながら、美しい花に見入っていた。
昼食は、JAウイング小山において、大久保寿夫小山市長の歓迎の挨拶を兼ねた小山市の概況説明を受けて、松阪牛にも劣らない小山和牛を堪能した。
午後は、県下最大の与良川排水機場に行き、係員から渡良瀬遊水池と与良川排水機場建設の理由や経過、機場の排水能力等の説明を受けた後、ポンプや遊水池等を見学した。
その後、西堀酒蔵において、係員から、日光山系の伏流水がこの地で湧き出ており、酒造りに適していることや、清酒の醸造方法や施設の説明を受けながら、興味深く見学した後、参加者は、アンテナショップでお土産に地酒を購入していた。
以上ですべての日程を終え、午後4時頃、栃木県土地改良会館へ戻って解散した。
参加者からは、「多くの施設を見学することができて良かった」との意見が多く聞かれ、成功のうちに終了した。
農業集落排水施設管理技術研修会を開催 |
全国土地改良事業団体連合会主催の平成14年度関東・北陸ブロック農業集落排水施設管理技術研修会を去る8月5日から7日の3日間宇都宮市において本会が当番県になって開催した。
研修会には、関東・北陸ブロックの県市町村、土地連の職員28名が受講。開講式には、全国土地改良事業団体連合会の野原清農村整備対策室長と本会の沼部和弘専務理事が出席して挨拶を述べた。なおカリキュラムは下記のとおり。1日目 開講式 オリエンテーション 維持管理の概要と施設の構造 日本農業集落排水協会総括研究員 浜 田 邦 泰 氏 単位装置の機能と管理(I) 日本農業集落排水協会研究員 中 村 達 裕 氏 単位装置の機能と管理(II) 日本農業集落排水協会総括研究員 浜 田 邦 泰 氏 単位装置の機能と管理(III) 日本農業集落排水協会研究員 阿 南 貴 章 氏 2日目 水質管理 日本農業集落排水協会総括研究員 中 村 恭 士 氏 水質分析と評価 日本農業集落排水協会総括研究員 中 村 恭 士 氏 現地研修(東水沼処理施設) 3日目 汚泥の処理 日本農業集落排水協会研究員 阿 南 貴 章 氏 質疑応答 閉講式
水の作文コンクール表彰式 水源地ミュージカル「リバーヘッド」 |
栃木県と栃木県水の週間実行委員会主催による「全日本中学生水の作文コンクール栃木県審査会表彰式」は、去る8月6日、栃木県総合文化センターにおいて挙行された。
表彰式は、田嶋進栃木県企画部長の開会挨拶に始まり、優秀賞5名、特別賞12名、佳作5名の方々に賞状と副賞が伝達された。特別賞の栃木県土地改良事業団体連合会長賞には、作新学院中等部2年の渡邊瑞穂さんの作品「おいしい水」(後記掲載)が受賞した。
表彰式終了後には、劇団ふるさときゃらばんによる水源地ミュージカル「リバーヘッド」の公演が行われ、関係者及び一般県民約1500人が観劇した。水利用の歴史や水の大切さをミュージカルにして上演するとあって、本会に設置している「食料・環境・ふるさとを考える栃木県地球人会議」も後援し、会員とその家族等約60名も観劇に参加した。
栃木県土地改良事業団体連合会長賞
「おいしい水」
作新学院中等部 2年 渡邊瑞穂
私は、去年の4月に塩谷町から宇都宮へ引っこしてきた。まず宇都宮の水を飲んだ時に感じたことは、水がとても生臭くぬるいということだ。そこで私の家では、休日になると塩谷町にある祖母の家まで水をくみに行っている。
祖母の家は、名水百選にも選ばれた「尚仁沢湧水」の近くにあり、自然環境にとても恵まれている。持ち帰った水は、ご飯を炊く時や、お茶を飲む時に使っている。おいしいのはもちろんだが、今まで感じることのなかった水のありがたさを感じながらご飯を食べたり、お茶を飲んだりしている。
5月の連休にも祖母の家へ泊まりに行った。祖母に、「おばちゃんの家の水は、やっぱり冷たくておいしいね。」と言うと、「水がおいしいのは、一生の宝だよ。」と嬉しそうに言った。
このことが、今まで当たり前のように飲んでいた水について考える機会となった。
本で調べたところ「尚仁沢湧水」は、「栃木の奥入瀬」と呼ばれている。那珂川水系荒川の支流の東荒川だ。その東荒川ダムに流れ込むのが「尚仁沢」で、塩谷町と矢板市の境界になっている。上流部約2キロメートルには、湧水口を十数ケ所をもつ湧水群があり注目を集めているそうだ。「尚仁沢湧水」は、高原山の南東面を下る沢の一本で、湧水群付近の標高は、590メートルから700メートルだ。湧水量は、一日約65000トンで、水温は、四季を通して約11度だそうだ。昭和60年に環境庁によって名水百選に選ばれてからは、話題を呼び、休日にはポリタンクを持参した県外ナンバーの車などがたくさん並んでいる。祖母は、「水くみや遊びに来るのはいいけど、ゴミを捨てて行く人が多くてとても迷惑なんだよ。」と言っていた。私もたくさんの人が来ると車から出る排気ガスや、騒音がひどくなるのではないかと心配だ。
ほんのつい最近までは、現代の私達が想像できないくらい身の回りの至るところに、おいしい水が湧き出ていたのに、それがわざわざ遠くまで行かなければ味わえなくなってしまったということは、私達がそのかけがえのない資源を壊してきてしまったというとても悲しいことであると思う。水は、私達の祖先が作り育ててくれたものであり、森林や水田のおかげでもあると思う。森林は、林業家の方々が一生懸命守ってくれているので水が養われている。そして、水田は、農家の方がお米を作ってくれている。名水を守るということは第一に林業家と農家の方々を守ることではないかと思う。もしも、日本人が米作りをやめてしまったら、私達は、安全な食料を失うだけでなく、水や緑も失うことになってしまうのではないか。私達は、おいしい食事と生活の基本はやはり水だと思う。おいしい水は、一口飲んだ時、体にしみ入るような気がする。
「尚仁沢湧水」に訪れる方だけでなく、これから名水に行かれる方は、地域の人達の気持ちをよく考え、ゴミを捨てないことや自然を荒らさないなど、自分ができる小さな事から始めてほしいと思う。そして、水を守るためには、どうしたらよいかを考えてほしいと思う。
平成14年8月主要行事報告 |
日 行 事 1 市町村土地改良担当課長・土地改良区事務局長等会議 5〜7 関東・北陸ブロック農業集落排水施設管理技術研修会 6 栃木県農林年金連絡協議会事務担当者研修会 6 第24回全日本中学生水の作文コンクール栃木県審査会表彰式 6 水源地ミュージカル「リバーヘッド」 6 生産調整に関する研究会中間取りまとめに係る説明会 7 ISO9000研修・説明会 7 教育ソリューションフェア2002 農村体験・交流学習セミナー 8 塩谷地方土地改良事業推進協議会通常総会 8 関東一都九県土地改良事業団体連合会協議会総務・調査設計・換地担当部課長会議 8 関東地区農村総合整備連絡協議会事務責任者会議 9 栃木県換地センター異議紛争処理対策専門委員会 9 栃木県換地センター地区担当土地改良換地士審議委員会 21 21世紀土地改良区創造運動担当者会議 21 農業集落排水事業諸基準等作成関東地方検討委員会 22〜23 換地計画指導者実務研修会(県北地区) 22 農業集落排水資源循環技術研修会 24 土地改良施設めぐり・親水in小山 27 第69回臨時総会・平成14年度会員研修会 28 泉地区土地改良区設立総会 29〜30 利根川水系農業水利協議会栃木県支部研修会 29〜30 換地計画指導者実務研修会(県東地区)
表紙写真説明 |
表紙の写真『刈り入れ』
○撮 影 者
海老沼 清一郎 氏(小山市在住)
○撮 影 地
那須郡烏山町大字国見地内
○コ メ ン ト
平成13年度「美しいとちぎのむら写真コンテスト」景観保持・文化部門で優良賞に輝いた作品です。
審査員の講評は、「全体の奥行き感が非常にうまく出ています。束ねた稲といい、刈っている人物といい、バランスのとれた作品です。」ということでした。
棚田での稲刈りの様子をとらえたものですが、今では珍しいハサガケを行っています。自然に乾燥させたお米は、さぞかし美味しいことでしょう。