『水土里ネットとちぎ』は本会の愛称です

『ひとやすみ』
−主な内容−

第71回臨時総会・平成15年度会員研修会

土地改良施設めぐり「新発見in那須」

栃木県圃場整備事業連絡協議会総会

黒磯市内の5土地改良区が合併予備契約書に調印

平成16年度農業農村整備事業費概算要求


小島地区の竣工式

穴川西部地区の竣工式

土地改良相談と土地改良施設の診断

平成15年9月主要行事報告

表紙写真説明



第71回臨時総会・平成15年度会員研修会を開催
 本会の第71回臨時総会は、去る9月1日、塩谷郡藤原町において、会員328名(内委任出席1名、書面による出席149名)の出席のもとで開催した。
 総会は、後藤伊位副会長の開会宣言に始まり、福田昭夫会長が主催者挨拶を述べた後、梶克之栃木県議会議長より祝辞をいただき、橋本俊一栃木県農務部長、野澤章浤農務部技監、野中英夫農村振興室長、大久保幸雄農地計画課長、石川永夫農地整備課長、各農業振興事務所農村振興部長等出席いただいた来賓の紹介が行われた。
 議事は、坂斎光雄三栗谷用水土地改良区理事長を議長に選任して進められ、平成14年度事業報告、同一般会計の決算、同財産目録と定款の一部改正の4議案が原案どおり議決承認された。なお、大平西部土地改良区の富田昌宏理事長から「昨年の臨時総会で、土地改良区統合整備の推進をお願いしたが、この一年間の状況はどうか。」という質問が提出され、沼部和弘専務理事がこの一年間の推進状況を説明し、「本会としても、県との連携を密にしながら一層積極的に推進して参りたい。」と述べた。以上で議事を終了し、大久保寿夫副会長の閉会の言葉で総会の幕を閉じた。
 引き続き開催した平成15年度会員研修会では、福田昭夫栃木県知事が「何故分度推譲立県とちぎづくりか」と題して、分度推譲立県の意味とその必要性の理由、そして県政運営の基本方向等を約80分にわたって講演された。


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土地改良施設めぐり「新発見in那須」
栃木県地球人会議
 食料・環境・ふるさとを考える栃木県地球人会議は、去る8月23日、土地改良施設めぐり「新発見in那須」を実施し、平成10年8月に起きた那須町の大災害の実態とその復旧状況等を見学した。
 当日は、この夏の天候不順を忘れるような好天に恵まれ、栃木県地球人会議の会員とその家族76名の参加者を乗せたバスが午前9時に宇都宮市の栃木県土地改良会館を出発した。
 初めに、那須町文化センターにおいて、那須町農林振興課長の大平眞雄氏から那須町の紹介を含めた歓迎の挨拶。そして災害の概要を聞いた後、災害時とその復旧の様子等を映したビデオを見ることとなった。ビデオは、河川が氾濫し、家や橋、農地、そして家畜までも濁流に呑み込まれいく凄まじいものであり、貴い人命までも奪った水害の恐ろしさを実感するのに充分過ぎるものであった。そして、その復旧に多くの人達の真心と汗と努力が結集され、約4年をかけて復興していく姿が映し出されていた。ビデオの上映が終わると参加者から、祈り、激励の念を込めた拍手が沸き上がった。ビデオを見た後は、被災から完全に復興した余笹川ふれあい公園までウォーキング、災害発生時の最高水位を示すモニュメント等を見学して、災害復興記念碑の前で記念撮影を行った。
 続いて、バスに乗車し、りんどうライン(北那須広域農道)を通って、大きな被害が発生した余笹川の下川橋付近に移動して、改修された河川や橋梁、農地、住む人が居なくなった家等の現地を視察した。
 りんどうラインは、昼食会場の那須どうぶつ王国に向かうまで、予め配布された資料を見ながら車中から見学となった。
 那須どうぶつ王国では、記念撮影後に昼食となり、
那須の新鮮野菜や肉等のバーベキューに舌鼓を打っていた。昼食後は、自由行動で王国内を散策。動物とのふれあいやイベントを見たりと思い思いに楽しんだ。
 帰りには、那須お菓子の城に立ち寄り、お土産等のショッピングを楽しんだ後、午後5時30分頃、栃木県土地改良会館へ戻って解散した。
 参加者からは、「楽しかった。また参加したい。」
などの意見が多く聞かれ、成功のうちに終了した。

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栃木県圃場整備事業連絡協議会総会を開催
 圃場整備事業を実施又は推進している土地改良区等で構成する栃木県圃場整備事業連絡協議会は、去る8月28日宇都宮市において、関東農政局農地整備課長、栃木県農務部技監、同農地計画課長、同農地整備課長等多数の来賓を迎え、第10回通常総会を開催した。
 総会は、加藤一克会長(姿川土地改良区理事長)の挨拶に続いて、圃場整備事業の推進及び換地処分の促進に多大なる功績をあげた後記の団体の表彰を行った。
 受賞者を代表して渡辺弘瑞穂野西部土地改良区理事長が謝辞を述べた後、来賓の佐久間節雄関東農政局農地整備課長、栃木県知事代理で野澤章浤農務部技監が祝辞を述べた。
 議事は、橋本寛治穴川西部土地改良区理事長を議長に選任して進められ、予定した5議案を原案どおり議決・承認して終了した。
 総会終了後は事業推進会議が開催され、宮城県米山町役場職員の千葉孝喜氏が「これからの地域農業をどうするか」と題して講演された。千葉氏は、米山町における転作作物への取り組み、生産の組織化などの農業の展開過程を説明。昭和48年の高能率生産団地育成対策事業が今日の米山町の農業を築く礎になっているとし、米の単作から転作強化、転作地の集団化を進めた。現在では、33の生産組織に100%委託しており、その効果は、870haの転作面積のうち約700haが集団転作。麦、大豆、白菜、キャベツ等で農地利用率が転作地と稲作を含めて130%となっている。33の生産組織を構成する農家戸数は、わずか200戸程度であるが、農業だけで自立できるという体制ができている。各集落一つずつの生産組織は、麦、大豆だけでなく、育苗ハウスの後を利用したメロン、ほうれん草等も作り、さらに成熟した組織では、本格的な温室を造ったり、パイプハウスを増設して年間を通じた収穫体制を作り上げている。
 安全で安心な農産物を消費者に理解してもらうには、消費者に生産現場に来てもらうことが効果的であり、町では、転作田に90万本のチューリップを植え、祭りを開催する。30万人が来場し、直売所で農産物を買っていく。キャベツにぽつんと水滴が付いているのを見て消費者が「すごく新鮮だね。」と言う。消費者の心をくすぐるというのは、まさにこういうこと。現場に来てもらって売るという手法を考える時代になったと締めくくった。

◆表彰団体
 瑞穂野西部土地改良区(瑞穂野西部地区)
 河内東部土地改良区(河内東部地区)
 田川用水土地改良区(横川東部地区)
 永  野土地改良区(永野地区)
 猪  倉土地改良区(中猪倉地区)
 山前中部土地改良区(山前中部I期・II期・III期地区)
 芳賀町西部土地改良区(西水沼・西水沼II期地区)
 益子町大沢土地改良区(益子町大沢地区)
 家中南部土地改良区(家中南部地区)
 大橋深沢南土地改良区(大橋深沢地区)
 宿  前土地改良区(大塚宿前地区)
 家中北部土地改良区(家中北部地区)
 寺尾南部土地改良区(寺尾南部地区)
 深沢大柿土地改良区(深沢大柿地区)
 大  塚土地改良区(大塚地区)
 東山新田土地改良区(東山新田地区)
 江川沿岸地区土地改良実行委員会(江川沿岸地区)
 大田原市土地改良区(羽田地区・大沢地区)
 金井蛇川土地改良区(小島地区)

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黒磯市内の5土地改良区が合併予備契約書に調印
 黒磯市内にある「高林」、「東那須野」、「黒磯南部」、「黒磯」、「黒磯市鍋掛」の5土地改良区は、9月3日、栗川仁黒磯市長、渋江修栃木県農務部参事兼那須農業振興事務所長の立ち会いのもと合併予備契約書の調印式を行った。
 5土地改良区は、年内にそれぞれ総会を開いて合併を承認し、新土地改良区設立委員を選出する。同委員会が関係法令に基づき、合併に関するすべての事務を行い、本年度内に新土地改良区の設立を目指すこととしている。県内の市町村単位で合併土地改良区が誕生するのは、高根沢町、大田原市、上三川町、馬頭町、氏家町に続き6例目になる。農業・農村を取り巻く環境が年々厳しくなる中、組織の一本化により、土地改良区の活性化や運営基盤の強化、事務の合理化による経費節減を図るのが目的である。
 5土地改良区は、既に農業用用排水等の維持管理に移行している。このため5土地改良区は、合併推進協議会を設立して、統合に向けた整備計画書づくりなどを進めてきた。


総合整備の概要
旧改良区名面   積役員数総代数組合員数事業概要
高  林1,304.0ha24人50人733人維持管理
東那須野335.1ha18人−人228人維持管理
黒磯南部289.6ha16人−人130人維持管理
黒  磯130.3ha14人−人100人維持管理
黒磯市鍋掛69.0ha8人−人79人維持管理
合  計2,128.0ha80人50人1,270人(16人重複)
新土地改良区2,128.0ha25人51人1,254人維持管理

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平成16年度農業農村整備事業費概算要求
新たな米政策関連支援対策を盛込む
 農林水産省は、8月末に平成16年度農林水産予算の概算要求を財務省に提出した。平成16年度は、公共投資関係費が前年度比3%減、裁量的経費は前年度比2%減とすることが政府方針であるが、要求段階では、前年度比20%増が認められていることから、概算要求額は、3兆5213億円(前年度比13.2%増)として、内訳では、公共事業費が前年度比16.4%増の1兆8239億円を計上した。
 農業農村整備事業費については、対前年比15.5%増の1兆148億円。うち重点分野には7461億円を要求した。
 農業農村整備事業の新たな展開として、農村の有する「農地」、「水利施設」、「環境」、「有機性資源」という地域資源について、農家、土地改良区はもとより、農協、農業委員会、地域住民・NGOなど多様な人々の参画による適正な保全・管理を促進することにより、農業・農村づくりを図っていくことが重要だとしている。このため、(1)農業の構造改革を推進する生産基盤の整備、(2)地域資源の利活用による循環型社会の構築、(3)国民共有の財産としての美しいむらづくりの推進を重点施策とし、米政策改革に向けた生産基盤、施設管理に対する新たな支援対策に取り組むとともに、「基本方針2003」等への対応として、事業の重点化・限定化、ハードとソフトの一体的実施、施策連携の強化、コスト構造改革等を積極的に推進するとしている。
 なお、概算要求の基本的な考え方等については、次のとおり。

平成16年度 農業農村整備事業概算要求の概要

I.基本的な考え方
農業生産を支え、多面的機能の発揮をもたらす「農地や水利施設の機能保全と有効利用」、農村社会の都市化・混住化や農業者の高齢化の進展に対応した「農業農村の多様な担い手の確保」及び環境負荷の軽減や循環型社会の形成などの「社会的要請への対応」が求められる状況を踏まえ、

 「農地」と「水利施設」に「環境」、「有機性資源」を加えた農村の地域資源について、「農家」、「土地改良区」はもとより、「農協・農業委員会」、「地域住民・NPO」など多様な人々の参画による適正な保全・管理を促進

することにより、「農業の持続的な発展」、「農村の振興」を図っていくことが重要。
  この新たな農業農村整備事業の展開方向の下に、

(1) 農業の構造改革を推進する生産基盤の整備
(2) 地域資源の利活用による循環型社会の構築
(3) 国民共通の財産としての美しいむらづくりの推進
を重点とする施策を展開。
このような考え方に基づき、
○「米政策改革大綱」に基づく「水田農業の望ましい生産構造の実現」等に向けた生産基盤、施設管理に対する新たな支援対策
 に取り組むとともに、
○「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」等への対応
として、事業の重点化・限定化、ハード・ソフトの一体的実施、施策連携の強化、コスト構造改革等を積極的に推進。

II.重点施策の内容

1.農業の構造改革を推進する生産基盤の整備

 農業生産の基礎を構成する「農地」と「水利施設」については、一定の整備が進んだ現状を踏まえ、今後は「既存ストックの有効活用」の観点を重視し、地域ごとの営農の方向性、新たなニーズにきめ細かく対応した質的な向上、機能の付加を機動的に行うことによる十全な機能発揮が、農業の持続的な発展に不可欠かつ合理的。
→(1) 米政策改革の推進を支援するため、生産・経営面 
での対策との有機的な連携・効果的分担の下に、
○担い手への農地利用集積
○畑地転換、土づくりなど農地の条件整備への支援
○水利施設の効率的な管理等のための条件整備
○農地情報等のデータベースの構築
→(2) 地域特性に応じた産地形成のための畑地づくりに向け、
○畑地かんがい施設の整備による用水の安定供給
→(3) 既存ストックの有効活用による健全な水循環の形成に向け、
○水利施設の長寿命化、適切な更新
 等の施策を重点的に実施。

2.地域資源の利活用による循環型社会の構築

 「バイオマス・ニッポン総合戦略」や環境保全に配慮した持続的な農業の推進を、技術開発・普及活動等の他局の施策との連携の下に積極的に支援し、環境負荷の軽減、循環型社会の構築に向けた取組を展開。
→(1) 循環型の農業・農村の実現に向けたバイオマス
   利活用の推進に向け、
○新技術等を活用したリサイクル施設等の整備
→(2) 地域一体で取り組む「環境を育む農業」への支援のため、
○環境負荷の低い営農や水環境・生態系の保全
に対応した基盤づくり
 等の施策を重点的に実施。

3.国民共通の財産としての美しいむらづくりの推進

 地方分権に即した事業制度の見直し(農村生活環境に係る補助事業を生産基盤の整備と関連するものに重点化)を行うとともに、市町村合併にも対応した整備の推進や、各種施策の連携による新たな「むらづくり」を展開。
→(1) 景観形成の視点に基づく環境創造型事業の新たな展開に向け、
○モデル地区における施策の具現化
○景観条例・景観配慮ガイドライン等に基づく 整備・保全
→(2) 「人・もの・情報」が都市と農村で共生・対流
   する社会の実現に向け、
○「e―むらづくり計画」に基づく情報通信基盤整備等の推進
→(3) 安全で安心なむらづくりに向けた防災対策として、
○地域社会に貢献する広域的な防災対策の推進等の施策を重点的に実施。

III.農業農村整備事業の概算要求額

1兆148億円(対前年比115.5%)
うち「重点4分野」7,461億円


IV.重点施策の実現に向けた予算の重点化、
  制度の創設・拡充

1.農業の構造改革を推進する生産基盤の整備
(1) 米政策改革の推進への支援
   (1,720億円:対前年比126.2%)

○経営体の育成、農地の利用集積等農業の構造改革を加速するための農地整備を、関連するソフト施策との密接な連携の下に実施。
・経営体育成基盤整備事業
・経営体育成促進事業(非公共)【拡充】
・経営体育成基盤整備事業等課題調査【新規】 等

○地域水田農業ビジョンの実現に向け、きめ細かな基盤づくりを緊急的に行い、効率的な畑作物の生産など多様な水田農業の展開に向けた「畑地転換」、「土づくり」などの取組を支援。
・地域水田農業支援緊急整備事業【新規】
・水田利活用緊急支援事業(非公共)【新規】 等

○都市化・混住化等が進行する中で、米政策改革による農業構造改革の加速化に対応した農業水利施設の効率的な管理等を実現するための条件を整備。
・新農業水利システム保全対策事業【新規】
・新農業水利システム保全整備事業【新規】
・地域水田農業支援排水対策特別事業【新規】
・農業水利ストック有効活用緊急整備調査【新規】 等

○産地づくり支援のため、農地情報等を整備するとともに、これら情報の利活用を推進。
・産地づくり支援農地情報整備促進事業(非公共)【新規】
・農地流動化支援水利用調整事業(非公共)
・農村振興地理情報統合システム開発整備事業(非公共)【拡充】
・農村振興地理情報システムデータ整備事業(非公共)


(2) 地域特性に応じた産地形成のための畑地づくり
   (1,009億円:対前年比111.2%)

○地域のニーズに応じた野菜・果樹産地の強化に向け、意欲ある経営体への支援、畑地かんがいの高度化、樹園地の再編強化等の取組を強化。
・畑地帯総合農地整備事業
・中山間地域総合整備事業
・一般農道整備事業  等

(3) 既存ストックの有効活用等による健全な水循環の形成
    (3,223億円:対前年比115.6%)

○水利施設の適切な予防保全対策による長寿命化、機動的かつ効率的な更新や水質浄化施設等の整備を、流域全体の視点から計画的かつ着実に行い、水の安定供給等を通じた健全な水循環系の構築を促進。
・国営かんがい排水事業
・水質保全対策事業
・国営造成水利施設保全対策指導事業
・国営造成水利施設保全対策事業 等

2.地域資源の利活用による循環型社会の構築

(1) 循環型の農業・農村の実現に向けたバイオマ
  ス利活用の推進

○「バイオマス・ニッポン総合戦略」に基づき、新技術等を活用したリサイクル施設等の整備をソフト対策と一体的に行い、地域における有機性資源の着実な利活用を推進。
・バイオマス利活用高度化実証事業(非公共)【新規】
・バイオマス利活用フロンティア整備事業(非公共)【拡充】
・バイオマス利活用フロンティア推進事業(非公共)【拡充】
・農業集落排水資源循環統合補助事業 等

(2) 地域一体で取り組む「環境を育む農業」への支援

○環境負荷の低い営農や水環境・生態系の保全に対応した基盤づくりを通じ、技術開発、普及活動との連携の下に行う環境と調和した持続的農業への取組を支援。
・地域環境保全型農業推進総合整備事業(非公共)【新規】
・環境に配慮する技術・工法確立のための実証調査【拡充】
・農村地域有機質資源再利用促進モデル事業【拡充】
 (耕畜連携基盤整備実験事業の創設) 等

3.国民共通の財産としての美しいむらづくりの推進

(1) 景観形成の視点に基づく環境創造型事業の
  新たな展開

○地域住民やNPO等多様な主体の参画による景観に配慮した農村の整備を通じて、次世代に継承される国民共通の財産としての美しいむらづくりを推進。また、「景観への配慮」等を田園環境整備マスタープランに反映。
・農村振興総合整備事業【拡充】
・美しいむらづくり支援事業(非公共)【新規】
・美しいむらづくり総合整備事業【新規】
・むらづくり総合整備事業【拡充】
・田園空間整備事業
・田園自然環境保全整備事業(非公共)【新規】
・田園自然環境保全・再生支援事業(非公共) 等

(2) 「人・もの・情報」が都市と農村で共生
   ・対流する社会の実現

○ITの活用による農業や農村の活性化を目指す「e―むらづくり計画」に基づき、情報通信基盤の整備や「e―むらづくり地区計画」の策定を支援。
・農村振興支援総合対策事業(非公共)のう
 ち、情報基盤整備事業

(3) 安全で安心なむらづくりに向けた防災対策

○ため池群における洪水調節機能の発揮に係るシステムの確立等により、農用地等を災害から守り、農業生産の維持、農業経営の安定を図るとともに、地域の安全を確保し、地域社会に貢献する農地防災事業を展開。
・国営総合農地防災事業
・農地保全事業
・土地改良施設耐震対策事業【新規】
・ため池群広域防災機能増進モデル事業【新規】 等


平成16年度 農業農村整備事業概算要求の概要(国費)

(単位:百万円、%)
事  項H15年度
予算額(1)
H16年度概算要求額
(公共投資重点化措置要望)
対前年
伸 率
(2)/(1)
重点4分野その他合計(2)
農業農村整備事業878,880746,083268,6671014750115.5
(うち農村振興局)858422725,808265322991,130115.5

(53.4)(54.3)(53.5)(54.1)
(農業生産基盤整備)469,276404,913143,821548,734116.9
1. かんがい排水222,338222,92641,078264,004118.7
   うち国営かん排174,353187,34924,545211,894121.5
2. 経営体育成基盤97,610103,4489,086112,534115.3
3. 諸土地改良6,3602,1226,5838705136.9
   うち諸土地改良5,4682,1225,6457,767142.0
    うち水田農業振興緊急整備9651221,1511,273131.9
4. 畑地帯総合農地整備61,94755,88212,77968,661110.8
5. 国営農用地再編開発18,7128,20514,31122,516120.3
6. 公団事業30,76412,3302322435,554115.6
7. その他31,544036,76136,761116.5

(33.4)(30.6)(35.7)(31.9)
(農村整備)293,672228,27295,835324107110.4
8. 農道整備81,09165,85125,01790,868112.1
9. 農業集落排水79,26073,4689,47882,946104.7
10. 農村総合整備24,91313,97111,82125,792103.5
11. 農村振興28,74728,9165,57834,494120.0
   うち農村振興総合整備20,78619,9724,59124,563118.2
12. 中山間総合整備63,05746,06625,10171,167112.9
13. その他16,604018,84118,841113.5

(13.2)(15.1)(10.8)(14.0)
(農地等保全管理)115,932112,89829,010141,908122.4
14. 防災保全97,504112,8987,760120,658123.7
 (1)直轄地すべり6,0007,20007,200120.0
 (2)国営総合農地防災35,48546756046,756131.8
 (3)農地防災35,25737,5424,74742,289119.9
 (4)農地保全11,54011,2762,05613,332115.5
 (5)農村環境保全対策9,22210,12495711,081120.2
15. 土地改良施設管理14,050015,27915,279108.7
16. その他437805,9715,971136.4
( )は主要事項別構成比
注:百万円単位に四捨五入のため、計が合わない場合がある。


米政策改革関係予算平成16年度概算要求について


 米政策改革関係予算について、次のような考え方に沿って平成16年度概算要求を行う。

1.生産調整関係対策
(1) 水田農業構造改革対策のうち産地づくり対策については、16年産対策のうち本体部分、特別調整促進加算部分旧地域水田農業再編緊急対策(CTE対策)部分及び重点作物特別対策(麦・大豆品質向上対策(麦分)、耕畜連携推進対策)の所要額として、合計1,651億円を16年度予算として要求する。

 重点作物特別対策(麦・大豆品質向上対策(大豆分))及び畑地化推進対策については、助成対象の確認に時間を要すること等を踏まえ、16年産対策部分を17年度予算として要求する予定。

(2) 水田農業構造改革対策のうち稲作所得基
 盤確保対策
及び担い手経営安定対策につい
 ては、16年産に係る加入状況を踏まえ所要
 額を17年度予算として要求する予定。

(3) 集荷円滑化対策については、融資原資の造
 成に対する無利子貸付け分75億円を16年度予
 算として要求
する。

 16年産の豊作による過剰米に係る保管料等経費助成、集荷奨励については、区分集荷等の状況を踏まえ17年度予算として要求する予定。

(4) なお、これらのほか、15年産に係る生産調整関係対策として、水田農業経営確立対策、稲作経営安定対策を16年度予算として要求する。
2.需給適正化対策
  政府備蓄米の過剰在庫を適正化し、需要に応じた生産の環境整備を図るため、長期保管に伴う品質劣化等により需要の低迷している平成8・9年産米については、主食用としての販売を凍結し、飼料用、生分解性プラスチック等に計画的に処理を行う。これにより生ずる損失を補てんするため、200億円を16年度予算として要求する。
  また、政府備蓄米を除いた全国集荷団体の持越在庫については、平成16・17年産の2年分で解消が図られるよう需給調整に取組み、平成16年産米の生産目標数量を838万トンとする。

3.その他関連対策
  米政策改革を促進し、早期に米づくりの本来あるべき姿と構造展望の実現を図る観点から、地域水田農業ビジョンの実現に向けた関係団体等の有機的連携の下に、担い手に対する農用地の利用集積、多様な水田農業を支える基盤づくり等を促進するため、農業関連施策全体を総合的に見直し、別紙のとおり関連対策を実施する。
  関連対策には、(1)今回の米政策改革の具体化に特に必要なものとして、新規事業、事業内容の拡充又は米政策改革のための特別枠の設定を行うもの、(2)既存事業等を米政策改革の趣旨を踏まえつつ推進していくもの、の双方が含まれる。このうち(1)の新規事業等として合計405億円を要求する(このうち計画的な米の流通支援対策40億円は16年産分を17年度予算として要求する予定。その他の対策については 16年度予算として要求。)。



関連対策について


基本的考え方


地域水田農業ビジョンの実現に向けて農業関連施策全体を見直し
関連対策として、
(1)新規事業等として
 405億円を要求

(2)既存事業等を米政策
 改革の趣旨を踏まえ
 つつ推進

関係団体等の有機的連携の下に、担い手に対する農用地の利用集積、多様な水田農業を支える基盤づくり等を促進


関連対策の概要


 *各項目ごとの合計額は、新規事業等のみ計上。

 1.構造政策     111.5億円(経営局計上)
(1) 認定農業者、一定の集落営農等の担い手に対し農地利用集積を加速化。
 その際、事業対象を担い手に限定し、育成すべき担い手を明確化。
(農地保有合理化促進事業(拡充)のうち
  大規模経営育成タイプ(特別枠) 40(0)億円等)
(2) 地域水田農業ビジョンにおける担い手の明確化作業と一体的に、集落営農の組織化や農作業受委託を通じた農地の利用集積の取組を支援。また、法人設立に当たっての専門家による濃密指導等を実施。
(担い手育成農作業受委託促進事業 25(0)億円等)
(3) 担い手への農地の利用集積に意欲的に取り組む地区を対象に必要な施設整備等を緊急かつ総合的に支援。
(水田農業経営構造確立緊急対策事業 37(0)億円)
 これらのほか、経営構造対策事業等の実施について地域水田農業ビジョンの実現に向けた優先配置、構造改革を加速するための農地整備と関連するソフト施策の連携を実施。
 また、将来的には、品目別の対策ではなく、経営全体に着目した経営安定の対策の構築を目指す。

 2.売れる米づくりの推進等
     20.5億円(大臣官房国際部、総合食料局、生産局計上)
(1) 生産者団体の主体的な取組と一体となった米の消費拡大運動を、輸出促進対策を含め展開。
(売れる米づくり等推進米消費拡大事業 13(0)億円
(うち輸出促進型米消費拡大分 1(0)億円))
(2) 米を含む農林水産物の輸出促進を図るため、海外貿易情報の調査、提供を行うとともに、産地の取得を推進。
(農林水産物貿易円滑化推進事業 3(0.5)億円等)

 これらのほか、テレビ等を活用した米の消費拡大、新規需要の拡大、トレーサビリティシステムの導入、「食育」活動の総合的展開等を推進。

 3.計画的な米の流通支援 40.0億円(総合食料局計上)
○ 長期契約等に基づく消費地への安定供給を促進。
(米穀安定供給支援対策事業※ 40(0)億円(※17年度))

 4.多様な水田農業を支える水利施設維持管理対策、
  基盤づくり等 214.5億円(農村振興局計上)

(1) 米政策改革による農業構造改革の加速化に対応した農業水利施設の効率的な管理等を実現するための条件整備。
  (新農業水利システム保全対策 100(0)億円)
(2) 地域水田農業ビジョンの実現のため、きめ細かな基盤づくりの緊急的な実施、多様な水田農業の展開に向けた「畑地転換」、「土づくり」などの取組を支援。
  (地域水田農業支援緊急整備事業 85(0)億円等)
(3) 産地づくり支援のため、農地情報等を整備し、これらの情報の利活用を推進。
  (産地づくり支援農地情報整備促進事業 9(0)億円)

 これらのほか、田畑輪換など多様な水田農業の展開に向けた農地条件の整備など、米政策改革の実現に資する基盤づくり等を機動的に推進。

 5.水田の総合的利活用に向けた生産・技術対策
   17.1億円(生産局、農林水産技術会議事務局計上)
(1) 環境負荷を低減しつつ高品質農産物の安定生産を行うため、IT等を活用した、環境と共生する次世代農業生産システムを確立する研究を実施。
 (環境と共生する次世代農業生産システムの確立 10(0)億円)
(2) 米産地自らの残留農薬分析体制の整備等を支援。
 (残留農薬の自主検査体制の整備等 7(0)億円)

 これらのほか、生産振興総合対策事業の実施について地域水田農業ビジョンの実現に向けた優先配慮、低コスト生産技術の確立・普及・耕畜連携の取組の支援、地方独自の施策課題を解決する試験研究の推進、新品種の育成及び栽培技術の開発等を推進。

 6.バイオマス対策の推進 1.0億円(農村振興局計上)
○ バイオマス由来燃料の原料となる未利用バイオマスの収集、燃料への転換等をモデル的に実施。
 (バイオマス利活用高度化実証事業 1(0)億円)

 このほか、バイオマス・ニッポン総合戦略に沿って、技術開発、施設整備等を総合的に実施。なお、平成8・9年産米を生分解性プラスチック原料として活用。

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小島地区の竣工式
 このほど、県営担い手育成基盤整備事業の小島地区が竣工の運びとなり、8月29日、現地での記念碑除幕式と祝賀会が挙行された。
 式典には、佐藤正洋那須町長、平山忍那須町議会議長、栃木県知事代理の渋江修栃木県農務部参事兼那須農業振興事務所長他多数の来賓と渡辺榮司金井蛇川土地改良区理事長はじめ多くの役員が出席し、盛大に挙行された。


◆事業の概要◆
事 業 名 県営担い手育成基盤整備事業小島地区
地区面積 69.1ha
総事業費 8億7300万円
工  期 平成8年度〜平成14年度
組合員数 42名



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穴川西部地区の竣工式
 このほど、県営圃場整備事業の穴川西部地区が竣工の運びとなり、9月30日、竣工式と祝賀会が挙行された。
 式典には、山岡賢次衆議院議員、福田武隼真岡市長、浅山俊夫真岡市議会議長、栃木県知事代理の野澤章浤栃木県農務部技監、殿村聖二栃木県農務部参事兼芳賀農業振興事務所長他多数の来賓と橋本寛治穴川西部土地改良区理事長はじめ多くの役員が出席し、盛大に挙行された。

◆事業の概要◆
事 業 名 県営圃場整備事業穴川西部地区
地区面積 218ha
総事業費 22億5300万円
工  期 平成5年度〜平成15年度
組合員数 244名



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土地改良事業に関するご相談、土地改良施設の診断は、
栃木県土地改良管理指導センターへ
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◆定期相談
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◆土地改良相談は、
   指導部指導課
   TEL 028−660−5731
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◆土地改良施設の診断は、
   指導部管理課
   TEL 028−660−5732
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平成15年9月主要行事報告
行  事
1〜2第71回臨時総会・平成15年度会員研修会
3黒磯市関係土地改良区合併予備契約書調印式
4栃木県内農林年金団体会議
4都道府県土地改良事業団体連合会事務責任者会議
4那須管内農村振興部所管事業担当者会議
4〜5第6回農業土木学会中央講習会
8ふれあいの郷づくりセミナー2003
8関東ブロック土地改良施設管理指導研修会(前期)
9家畜排泄物処理に係る法律等に関する研修会
9新たな土地改良長期計画の検討状況の説明会
12換地計画書作成研修会
17関東一都九県土地改良事業団体連合会協議会事務責任者会議
18〜19土地改良施設管理指導及び土地改良相談事例集作成ブロック検討会
19農業集落排水事業絵画コンクール栃木県審査会
19米政策改革に係る市町村・農協等担当者会議
25上都賀管内団体営事業計画担当者会議
26換地処分実務研修会
29〜30ふるさと水と土保全対策現地研究会
29〜1土地改良区運営指導研修会
29〜3関東ブロック土地改良施設管理指導研修会(後期)
30県営穴川西部地区圃場整備事業竣工式
30〜3平成15年度土地改良換地士特別研修会

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表紙写真説明

表紙の写真『ひとやすみ』

○作 者
 坂 井 悦 英 氏(河内郡河内町在住)

○撮影地 芳賀郡茂木町

○コ メ ン ト
 平成14年度「美しいとちぎのむら写真コンテスト」景観保持・文化部門で入選に輝いた作品です。
 秋の棚田の風景ですね。稲刈り作業の途中の休憩でしょうか。ご夫婦と思われる二人があぜ道を並んで歩いてくる姿がとても良いですね。秋の日差しの弱さも表現されていると思います。
 

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